ヘルマンゆ吉の、ちょっとタメになる情報

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普段の生活で工夫しているコト、便利な発見をしたコトなど、知っているとうれしい、「ちょっとタメになる情報」を発信していきます。

車載カメラ、役に立っていますか?


今回は、車載カメラを便利に使う方法について、紹介したいと思います。

「車載カメラをこのように使えたら便利だな」と考えているものがあったのですが、そのような装置が世の中に存在していなかったので、自作しました。

ちょっとした電気、機械工作ができる人は同じような装置を車に取り付けることができるかと思いますので、参考にしてみてください。

車載カメラの一般的な使われ方

最近、車の運転の補助装置として、車載カメラが標準で付いていたり、オプションで付けることができる車が増えてきました。

車の運転は目視が基本ですが、車載カメラからの映像を使うと、運転が楽になり、安全性も高まると思います。目視だと、見えない部分も多いですからね。

そんな車載カメラを搭載している車ですが、バックするときに、車の後方を映すものが多いかと思います。車の全周を映すタイプのものもありますが、同じく、バックするときの補助として使うことになります。

さて、車を運転するシーンを思い浮かべてほしいのですが、バックするときに、車の後方の映像って、そこまで必要でしょうか?

初心者の頃は、バックするのが難しく、映像による補助があるとうれしいかもしれません。でも、ある程度運転に慣れてくると、目視だけでバックでき、車載カメラの映像は無くても済んでしまうのではと思います。

車載カメラがどのように使えたら便利なのか

では、どういったときに、車載カメラの映像があると便利でしょうか。私の場合、以下のようなシーンでは、目視だけでなく、車載カメラの映像があると運転が楽になります。

  • 狭い道で対向車とすれ違うときに、左側、又は右側ギリギリまで寄せたいとき
  • 見通しの悪い交差点に入るとき
  • 駐車スペースの真ん中に停めるとき

バックするときにも車載カメラの映像を確認できるとより安心できますが、それ以上に、上記のようなシーンで使いたくなります。

特に大きな車を運転するときには、このようなシーンで車載カメラの映像を確認できると、運転の補助として役に立つと思います。

どんな機能が必要となるのか

このような車載カメラの使い方をするには、どういった機能が必要となるか、考えてみました。

  • 前後左右を映すことができる
  • 映像を確認したいときに、映すことができる

要は、車の前後左右の映像を、好きなタイミングで映すようなことができる装置があれば、要件は満たされる訳です。

このような装置、標準で付いていたり、オプションで選べる車は見たことがありません。市販品で似たようなコンセプトの商品はあるのですが、制約があり自由度が低いです。

世の中に存在していないので、自作する

「好きなタイミングで見たい方向の映像を映すことができる」というシンプルな考え方、誰でも考えることかと思うのですが、こういった装置を作っている自動車メーカーや部品メーカーって、存在しないんですよね。

私は今の車に乗り換えるとき、今までの車と比べて、横幅が15cm、長さが48cm大きくなりました。そのときに、運転の補助装置として車載カメラが欲しかったのですが、このような要件を満たすものが見つかりませんでした。

ないものは仕方がないので、自分で作りました。数年経てばどこかのメーカーが同じような装置を出してくるだとうと思っていたのですが、4年経っても出てこない状況です。

もしかすると、このような需要はないのかもしれませんが、個人的にはすごく便利に使えているので、紹介したいと思います。

自作した回路については公開を控えさせてもらいますが、どのように使えるのか、実際の映像と共に説明したいと思います。

車載カメラ

車載カメラは、フロントバンパー、リアバンパー、サイドミラーに取り付けました。

車載カメラは各社から販売されていますが、広角で映し出せる範囲が広く、暗い中でも映し出せるものを選びました。

耐久性は使い方によっても変わってくるでしょうが、故障すると付け直しが必要になるので、数多く使われていて信頼性が高いものを選ぶのが、無難かと思います。

フロントカメラ

フロントカメラは、ナンバープレート下に設置しました。

カーナビの位置まで距離も近く、エンジンルーム内はスペースが多く配線の自由度が高いので、車内への配線引き込みは楽でした。

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フロントカメラはナンバープレート下の設置
リアカメラ

リアカメラは、ナンバープレート上に設置しました。

設置したカメラの中で、カーナビの位置まで最も距離があります。リアドア→天井→フロントピラーを経由し、カーナビまで配線しています。

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リアカメラはナンバープレート上に設置
サイドカメラ

サイドカメラは、サイドミラーに埋め込みました。

角度調整できるので、映し出す映像は好みの位置を選ぶことができます。

サイドミラーへの穴あけ加工が必要なのと、サイドミラー→フロントドアを経由しての配線引き込みは、結構大変でした。ある程度作業に慣れていないと、厳しいかもしれません。

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サイドカメラはサイドミラー下に設置

 

コントローラ

自作したのは、好きなタイミングで見たい方向の映像を切り替えることができる、コントローラとなります。

どのようなスイッチを使うと便利か考えて、このような形としました。

2方向のトグルスイッチと、プッシュスイッチの組み合わせです。

トグルスイッチですが、左側は前後、右側は左右に倒すようにしています。

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コントローラはハンドル下に設置

映像

車載カメラの映像をカーナビに映す映像入出力部分は、市販製品を利用しました。

カーナビの映像切り替えはリアカメラ連動機能を使うので、すべての映像はバック信号と共にカーナビに入力しています。

車載カメラの映像を写している間、カーナビはバックしているものと認識します。そのため、あまり長時間車載カメラの映像を写していると地図上で自車の位置がズレることになりますが、数十秒ならまったく問題なしです。

では、コントローラの操作と映し出される映像を、見てみましょう。

フロント

プッシュスイッチを押すと、10秒間、フロントカメラの映像が映し出されます。フロントカメラの映像って、見通しの悪い交差点に進入するときくらいしか使いません。

10秒もあれば十分で、映像のOFFは自動化した方が便利なので、このようなコントローラとしました。

フロントカメラは、195度の広角を写すことができるので、フロントバンパーの先端から左右が確認できます。細い路地から幹線道路に出る場合とか、結構便利に使えます。

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フロントカメラの映像
リア

左側のトグルスイッチを下方向に入れると、リアカメラの映像が映し出されます。リアカメラの映像はバックしている間ずっと映しておきたいので、トグルスイッチを入れている間は映すようにしています。

リアカメラもフロントカメラ同様、195度の広角を写すことができます。あまりやりたくはないのですが、バックで道路に出る場合とかにも、便利に使えます。

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リアカメラの映像
サイド

右側のトグルスイッチを左右方向に入れると、サイドカメラの映像が映し出されます。狭い路地でのすれ違いをするときや、ギリギリ端に寄せて駐車するときなどにずっと映しておきたいので、トグルスイッチを入れている場合は映すようにしています。

サイドカメラは球状となっており、角度が自由に調整できます。フロントタイヤまで映るように調整しているので、縁石ギリギリにタイヤを寄せるときにも、ホイールヒットしないようにできますよ。

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サイドカメラの映像
複合

フロントカメラはプッシュスイッチに割り当てたので、左側のトグルスイッチの上方向が余ってしまいました。

ここには、左右のサイドカメラの映像を合成して映し出すようにしました。

駐車スペースの真ん中に停めたい場合など、左右方向が同時に確認できて便利です。

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左右のサイドカメラの映像を合成

さらに、お遊びで、2つのトグルスイッチを同時に入れた場合にそれぞれの映像を合成するようにしましたが、これは使わないですねぇ。

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リアカメラと右サイドカメラの映像を合成

終わりに

紹介は以上となりますが、便利そうだと思われた人はいますでしょうか?

車載カメラって、バック時の補助装置という認識が強いですが、ちょっと工夫すると、このように便利に活用することができます。

ディーラーに回路図を持っていって頼んでも、保証の問題で、おそらく引き受けてくれないかと思います。

電気、機械工作ができる人だったら自分で工夫することで設置できると思いますので、ほしいと思った人はチャレンジしてみてください。

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