ヘルマンゆ吉の、ちょっとタメになる情報

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車のエンジンオイルを上抜きで交換する


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今回は、車のメンテナンスとしてのエンジンオイル交換について、ポイントをまとめてみようと思います。

普段から自分でオイル交換している人にとっては当たり前の内容でしょうが、これからチャレンジしてみようとしている人には参考になる部分もあるかと思います。

上抜きの是非について

オイル交換の手間とかは置いておいて、エンジンにとって好ましいのは、古いエンジンオイルをできる限り抜き取って新品オイルに交換することです。

エンジン下部には、オイルの受け皿となるオイルパンが付いていています。このオイルパンに貯蔵されているオイルを抜き取る必要があります。

オイルパンにはエンジンオイルを抜き取るためのドレンボルトが付いていて、ここからオイルを抜き取るのが一般的です。これが下抜きと呼ばれている方法ですね。

ドレンボルトがオイルパンの一番下に付いているような形状だと、ほぼすべてのオイルを抜き取ることができます。また、ドレンボルトを取り外して、1分もあればオイルの全量が抜き取れます。

確実性の高いやり方なので、自動車整備工場では下抜き作業が行われている場合が多いです。

デメリットとしては、次のようなことが考えられます。

  • 結構大変な作業(車を持ち上げたり、アンダーパネルの取り外しが必要)
  • ドレンボルトのパッキン交換が必要

車の下に入っての作業となるので、リフトを使ったりウマ掛けしたり、それなりの技量や設備がないと危険を伴います。

全くの未経験で知識なしにやるには、ハードルが高い方法と言えます。

一方、上抜きの場合、これらのデメリットがなくなります。車を持ち上げる必要もないし、ドレンボルトのパッキン交換も不要です。

唯一の懸念点は、古いオイルを抜き取ることができるかどうかです。

上抜きは、エンジンオイル量をチェックするオイルレベルゲージの穴からオイルを抜き取る方法となります。

オイルレベルゲージの穴から細い管を挿入し、オイルを吸い上げて抜き取ります。このとき、細い管がオイルパン下部まで入る構造ならいいのですが、途中でひっかかってしまう構造の場合、古いオイルが残ってしまい、全量交換ができなくなります。

エンジンによって構造が異なるので、自分で判断できない場合にはディーラーに確認したり、インターネットで調べてみると情報が見つかるかもしれません。

また、最近は防水のファイバースコープが安く入手できるので、目視確認も容易です。上抜きでオイルを抜いた後、同じ経路からファイバースコープでアプローチし、オイルパン下部に古いエンジンオイルが残っているかどうか確認すれば安心できると思います。

自分でエンジンオイル交換しようと考えている人は他にも自分で作業していることがあるかと思いますので、ファイバースコープを持っておくと便利です。

上抜きでの交換方法

では、実際に上抜きでオイル交換したときの様子を、紹介します。

古いオイルを抜き取る

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手動ポンプ式オイルチェンジャー

上抜きの場合はオイルを吸い上げて抜き取るので、負圧を発生させる何らかの装置が必要です。オイルチェンジャーという道具がありますので、これを使います。

自動車整備の工具店やホームセンターなどで、見つけることができると思います。単純な構成の機械でメーカーによる差異もほとんどないので、Amazonや楽天などで3,000円~4,000円程度のモノを選ぶのでも十分でしょう。

中には1万円以上で大型のものやエアー式のものも販売されていますが、個人利用ではオーバースペックだと思います。

私が使っているのは、手動ポンプ式です。同じ形状のものが複数のメーカーから販売されていますが、たぶん同じモノかと思います。

分解できて30cm四方の箱に格納できるので、保管も簡単です。

管の先端をオイルレベルゲージの穴から、一番奥まで入れます。私の車は、挿入した管の先端がオイルパン下部まで届く構造となっているので、オイル全量を吸い出すことができます。

手動式のポンプを使って、オイルを抜き取ります。オイルの減り具合にもよりますが、だいたい4L~4.5Lくらい抜き取ることになり、10分間くらいの作業時間です。

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抜き取った古いオイル

オイルエレメントを交換する

オイルエレメントの交換は、エンジンオイル交換2回毎に実施という説明が多く見られますが、私は毎回交換しています。

エンジンオイル交換サイクルが1年間15,000kmと比較的長く、高額なものではないので、つでに交換することにしています。

今まで使っていたオイルエレメントは固着しているので、フィルターレンチを使って外します。

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取り外すときには、フィルターレンチを使う

新しいオイルエレメントを取り付けるときには、パッキン部分にオイルを塗り、手の力できつく締めます。

ここでフィルターレンチを使って締めるとオーバートルクとなるので、工具使用はNGです。

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取り付けるときには、手の力できつく締める

新しいオイルを入れる

オイル注入口から、新しいオイルを規定量入れます。私は、入れやすいように、100均で買った漏斗を利用しています。

オイルエレメントを交換したときとしないときでは規定量が少し異なり、整備マニュアルに記載されているはずです。

エンジンオイルの量は少なすぎても多すぎても良くないので、規定量が不明ならディーラーなどで確認してください。

規定量のオイルを入れた後、オイルレベルゲージで適量となっているか確認します。

規定量を計って入れているので少なすぎることはありませんが、古いオイルを抜ききっていなかった場合には、多すぎる場合もありえます。もし入っているオイルの量が多すぎる場合には、少し抜いて調整します。

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ロングライフ用途にKendallは最適

ここ数年、オイルはKendallのGT-1ばかり使っています。このオイル、鉱物油なのですが、ロングライフ設計で16,000kmまたは1年間、性能維持できる特性となっています。

以前は化学合成油を使ったオイルを選んでいたのですが、このオイルを知ってから鉱物油は化学合成油に劣るという考えはなくなりました。

私は1年間で15,000km程度の走行距離となるので、ちょうど1年に1回オイル交換すればよく、ぴったりなオイルです。

最後に

エンジンオイル上抜き交換の説明は、以上となります。

慣れれば30分程度で終わる作業で、オイルをこぼして油まみれになるリスクも少ないかと思います。私の場合、作業時に雑巾1枚のみ持っていき、軍手なんか使わなくても手を汚さないで作業しています。

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拭き取るオイルは、このくらい少量

自動車整備としては簡単な部類となりますので、自分でオイル交換にチャレンジしてみようと考えている人はトライしてみてください。

なお、抜き取った古いオイルの処分は、いくつかの方法が考えられます。再生できるのでオイル回収業者に売ることもできるのですが、個人レベルだと1回の交換量で10円程度にしかなりません。

知り合いに自営で自動車整備をやっている人がいたら、あげると喜ばれると思います。業者の場合はドラム缶数個といった規模で廃油を流通させているので、ある程度の利益となっているのでしょうね。

私の場合、ガソリンスタンドに寄付しています。

面倒な場合、ホームセンターで売っている廃油パックなどに染み込ませて、燃えるゴミとして廃棄処分してもいいかと思います。

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