秋になると、各地で新蕎麦が提供されはじめます。
私はこの時期になると新蕎麦を求めて信州に行くことが多く、今回は奈川に行ってきました。
珍しい在来種の蕎麦を食べてきたので、紹介させていただきます。
奈川在来の蕎麦、例年、提供される期間は僅か1週間と、非常に短い期間です。
今年は提供期間が長く、もう少しの間食べることができそうです。香り豊かで満足できる品質でしたので、蕎麦好きの人は行ってみてはいかがでしょうか。
奈川在来蕎麦を食べることができる店
奈川と聞いて、何処にあるのかすぐイメージできる人は少ないと思います。
長野の山奥、野麦峠の近くになります。高速道路を使う場合、伊那か松本からアプローチするのが一般的のようです。
自分で運転して行く場合、狭い山道となるので、安全運転で行きましょう。
また、今年は台風の水害で通行止めとなっている道もありますので、出発前に道路状況の確認は必須です。
奈川では毎年この時期になると、「秋の新そばまつり」を開催していて、いくつかの店で美味しい蕎麦を食べることができます。
さらに期間限定で「天昇のそば・奈川在来」で打った蕎麦を食べることができます。
これは非常に短い期間で、奈川そばの会が主催する「在来そばまつり」の期間だけです。今年は11/9〜11/17の1週間です。
それがなんと、2店舗で先行して提供されているとのことで、これは食べに行くしかないと思い立ち、奈川まで行ってきました。
今、奈川在来を食べることができるのは、以下の2店舗です。
●そばの里奈川(火曜定休日)
営業時間:10時~16時まで(売り切れ次第終了)
0263-79-2906
●ながわ山彩館(水曜定休日)
食堂営業時間:10時~14時まで(売り切れ次第終了)
売店営業時間 9時~17時まで
0263-79-2815
今週末からは「在来そばまつり」が開催されますので、もっと多くの店で提供されるものかと思います。
奈川在来蕎麦の味
今回、そばの里奈川で奈川在来蕎麦を食べてきました。
香り豊かでしっかりとした味わいの蕎麦でした。
私は蕎麦の風味が好きなので、ざる蕎麦を注文して、何も付けずに食べてみます。すると、蕎麦の味が良く分かります。
奈川在来蕎麦、はっきりと蕎麦の香りを感じることができ、一口で質の高さが分かりました。
新蕎麦は香り高いものですが、奈川在来は特に香りの良さが感じられました。味の好みは人それぞれですが、蕎麦好きならきっと気に入る味だと思います。
また、奈川には郷土料理である「とうじそば」もありました。せっかくなので、これも食べてみました。
私は普段、冷たいざる蕎麦を好んで食べているのですが、暖かい蕎麦も悪くはないと思いました。
奈川在来蕎麦とは
私は今まで奈川在来蕎麦のことを知らず、今回初めて知りました。
結構気に入ってまた食べに行きたいと思う味だったので、奈川在来蕎麦について調べてみました。
歴史は古く、280年前から奈川で蕎麦が栽培されていたそうです。しかし、1998年の台風の被害で、一度は絶滅となったとのことです。
昔ながらの味を再び蘇らせようと、僅かに残った種から栽培を再開し、2006年から栽培面積を増やしているみたいです。
在来種は、品種改良されていない野生種です。収穫量が少なく、市場への流通は少なく、生産地に行かないと食べることができない希少な蕎麦です。
奈川在来を通年提供できるようにと生産量を増やしているようですが、まだ現状は期間限定での提供となっています。
個人的には、無理して生産量を増やさなくても、期間限定でいいので今の品質を維持してほしいと願っています。