5月も終わり山間部でも雪の心配がなくなってきたので、車のタイヤをスタッドレスからノーマルに変更しました。
車のタイヤ交換、簡単そうに見えますが、いい加減に作業すると思わぬ事故につながる危険性もあります。今日は、車のタイヤ交換について、ポイントをまとめてみようと思います。
使う工具
タイヤ交換作業に、以下の工具を使っています。目的別分けると、3種類となります。
車を持ち上げる工具
パンタジャッキと輪留めとなります。
車載工具でもジャッキアップできますが、車載工具はギリギリのスペックとなっています。余裕を持って作業したいので、1,000Kgまで対応したKTCのPJ-1を使っています。車載工具に比べて作業性が良くなり値段も3,500円前後なので、買っておいて損はないと思います。もっと楽をしたい場合には、油圧ジャッキを使うといいですね。
輪留めは、タイヤが動くのを止める役割を担うので、大きくしっかりしたものを選ぶのがいいです。
タイヤを外す、付ける工具
まず、ナットに合ったソケットですね。タイヤを止める穴は結構深いので、ディープソケットがいいと思います。私はneprosのソケットを使っていますが、ゴムリングが付いていて、指でクルクル回すときに滑り止めとなり、使いやすいです。
ナットを緩めるときに、ブレーカーバーを使います。30cm~40cmくらいのもので十分でしょう。車載工具にもレンチが入っていますが、ブレーカーバーを持っていると、作業性が格段に上がります。
ナットを締めるとき、できればトルクレンチを使った方がいいです。ナットは締めるのが強すぎても弱すぎてもNGなので、トルク管理した方が無難です。タイヤ交換くらいなら高級品は不要で、工具屋で売っている3,000円~5,000円くらいのもので十分だと思います。
タイヤに空気を入れる工具
タイヤの空気、結構抜けてしまうものです。空気圧が低いと安全性にも影響してくるので、規定空気圧に合わせるため、空気入れとエアゲージを使います。
タイヤ交換以外でも、1カ月に1回くらい空気圧調整した方がいいので、この2つは持っていると役に立ちます。
私は、シガーライターソケットから電源を取るタイプのものを使っています。かれこれ20年くらい活躍していますが、まだ元気に動いています。
タイヤ交換方法
では、これらの工具を使っての、タイヤ交換方法を説明します。
輪留めを設置する
ジャッキアップするタイヤの対角線上にあるタイヤに、輪留めを設置します。例えば、右前のタイヤをジャッキアップする場合、輪留めを設置するのは左後ろのタイヤとなります。
ジャッキアップするときに輪留めを付けないで作業する人もいますが、安全性のために設置することをお勧めします。
ナットを少し緩める
ジャッキアップする前に、ブレーカーバーを使ってナットを少し緩めます。半回転から1回転くらい緩めるだけで十分です。
これを忘れてジャッキアップしてしまうと、タイヤを外すことができませんので、忘れないように注意してください。
ジャッキアップする
パンタジャッキでジャッキアップします。注意点としては、パンタジャッキをかけるジャッキポイントくらいでしょうか。ジャッキポイントは鉄板で補強されていて頑丈ですが、それ以外の場所でジャッキアップすると、強度不足のため、その部分が破損する場合があります。
ナットを外してタイヤを外す
ジャッキアップして完全にタイヤを浮かした状態で、ナットを外します。ソケットを指でクルクル回せば外れます。タイヤを外すとき、スタッドボルトのねじ山をつぶさないように、注意しましょう。
タイヤを付けてナットを締める
タイヤを外したときと逆の手順で、交換後のタイヤを付けてナットを締めます。ここでは、ナットの締め方が重要です。まず指でクルクル回し、これ以上回せないところまで締めます。
続いて、ブレーカーバーを使い、少し強めに締めます。初めから工具を使うと、ナットが斜めに入ってしまった場合でも強引に締めこむことができ、ねじ山を破損するリスクがあります。
指の場合、ナットがまっすぐに入っていないと回すことができませんので、まず指を使って締めた方が安全です。
あと、ナットは1か所を一気に締めるのではなく、対角線上に少しずつ締めるようにします。
ジャッキダウンする
ジャッキダウンは力も不要で、簡単かと思います。
ナットを本締めする
ジャッキダウンしてタイヤが地面に設置した後、トルクレンチを使ってナットを本締めします。車によって規定トルクは異なりますが、普通車だと90~120[N・m]くらいとなっています。
本締めのときも、一か所を一気に締めるのではなく、対角線上に少しずつ締めるようにします。
空気を入れる
規定圧まで、空気を入れます。空気入れにもゲージが付いていますが、精度が低いので、エアゲージを使って空気圧チェックします。
終わりに
今回は、タイヤ交換方法について、レポートしました。普段自分でタイヤ交換している人にとってみると、目新しいことはなく当たり前の内容になるかと思います。
雪道を走る人は年2回はタイヤ交換することになりますが、それ以外の人はタイヤ交換する機会がないかもしれません。しかし、出先でパンクしてしまってJAFを呼べない場合等もあるかと思うので、知識として知っておくと、どこかで役に立つかもしれません。
「昔、教習所で習ったかな」という人は多いと思いますが、自信を持ってタイヤ交換できる人は、案外少ないかもしれません。この記事が参考になれば、幸いです。