台風19号が過ぎ去り、気温がぐっと下がってきました。毎年この時期になると、リクガメ小屋を冬バージョンに変更しています。
リクガメを飼育している人はもちろんのこと、トカゲなどの爬虫類を飼育している人も同じような工夫ができると思います。よろしければ、参考にしてみてください。
保温と保湿がポイント
リクガメは自分で体温調節できない変温動物で、外気温によって体温が上下します。
外気温が高すぎても低すぎてもダメで、適温を維持する必要があります。湿度も重要で、乾燥しすぎても多湿すぎてもダメで、結構大変です。
初めはガラス水槽で飼っていたのですが、温湿度管理をしやすいよう、8年前にリクガメ小屋を作りました。
ウッドデッキ用の無垢材にすることで、保温や保湿が楽になりました。日本の建築家屋もそうですが、木材のような天然のものは、うまく使うと便利ですね。
夏の間のリクガメ小屋
夏の間は保温や保湿にあまり気を使わずに済みので、管理が楽です。
エアコンで室温が下がることもあるので、一部分は30℃を保つように、赤外線ライトで保温しています。
冬の間のリクガメ小屋
冬になると蓋を付けて、上部から遠赤外線で保温しています。
いくつか工夫している部分があります。
保温装置
保温装置は、遠赤外線パネルと赤外線ライトの2つを使っています。
冬場は遠赤外線パネルがメインで、赤外線ライトは補助・予備となっています。
赤外線ライトをつけているとあっという間に乾燥し、低湿度になってしまいます。遠赤外線パネルだと乾燥しないので、冬場の乾燥対策に最適です。
遠赤外線パネルだけでは適温が維持できないくらい冷え込んだときや、遠赤外線パネルが故障したとき用に、赤外線ライトも設置しています。
換気窓
保温装置が稼働しているときにリクガメが水場で暴れると、水が蒸発して湿度が80%くらいまで上がることがあります。
そのようなときに換気して湿度を下げることができるよう、左右のパネル1枚は取り外しできるようにしています。
上部の蓋を全開にしてしまうと温度が下がるので、温度を維持したまま湿度を下げる仕組みとなっています。
ライブカメラ
ライブカメラを取り付けて、いつでもリクガメの様子と温湿度を監視できるようにしています。
たまにひっくり返って、そのまま起き上がってこれない場合があります。
リクガメは横隔膜がなく、長時間ひっくり返っていると、呼吸困難で死んでしまいます。ひっくり返った場合には、誰か家の近くにいる人にヘルプ連絡します。
リクガメ飼育で一番の致命傷となるのが横転事故なので、なんとか工夫できないかとアイデアを練っているところです。
UFOキャッチャーのアームのようなものを遠隔操作できるといいのですが、そんな製品は売っていないので、制御系を含めて自作が必要。ちょっと大変なので、もう少し楽な方法がないかと、考えています。
また、過去に1回サーモスタットが故障し、保温装置の制御が効かなくなることがありました。
温度がずっと上がり続けると致命傷になるので、温湿度計を目視確認できるようにし、一定以上の温度となった場合にはメールでアラートを飛ばすようにしています。
終わりに
リクガメもそうですが、野生生活していた動物をペットとして飼うと、何らかの環境ストレスを与えていることは確実だと思います。
ペットがなるべく快適に過ごせるよう、飼育環境を工夫したいですね。