スーパーやコンビニなどでレジ袋が有料化されてから、しばらく経ちました。
エコバッグを持ち歩くようになった人も多いのではないでしょうか?
経済産業省と環境省の施策として実施されたもので、制度についてはこちらで説明されています。
レジ袋が有料化された背景としては、以下のようなものが挙げられています。
- 資源節約
- 地球温暖化対策
- 海洋ゴミ対策
一見、レジ袋を有料化することでこれらの問題に対応できるようなガイドラインとなっていますが、はたして本当にそうなのか、ちょっと考えてみました。
資源節約や地球温暖化対策になっているのか?
レジ袋はプラスチック製品なので、製造や焼却には、石油資源の消費やCO2排出による地球温暖化の要因となっていることは明確だと思います。
では、レジ袋を有料化することで、これらは改善されますでしょうか?
レジ袋を有料化することで、プラスチック製袋の流通量が減らすことができれば、一定の効果はあると思います。
しかし、私の生活では、まったく変わっていません。
今まで、レジ袋はそのまま破棄するのではなく、ゴミを分別するための袋として活用していました。
地域によってゴミの分別回収ルールは多少異なりますが、ペットボトル、空き缶、空きビン、プラスチック製品などを、一般ゴミと分別している人は多いですよね。
そのときに、たいていプラスチック製袋が使われているはずです。
私の場合、今まではレジ袋を使っていましたが、有料化された後は、ゴミ袋を買って使うようになりました。
結局のところ、消費しているプラスチック製袋の量は、有料化前とまったく変わらない状況です。
レジ袋をそのまま破棄している人もいるはずなので、ある程度は効果があると思います。
実際にどれだけ効果があったのかは、プラスチック製袋の流通量統計を確認してみないと分からないですね。
海洋ゴミ対策になっているのか?
プラスチック製袋は自然分解されないので、捨てられたものが海に流れ込み、生態系への影響や自然汚染となっているのは、ニュースなどのメディアで見た人も多いことでしょう。
何十年かかっても、分解されないらしいですね。
途上国などではゴミを海洋放棄しているところもありますが、さすがに日本では企業や国としてやっていることはないかと思います。
しかし、個人としてはポイ捨てしている人が、少なからずいるのではないでしょうか。
このあたりは、個々のモラルに依存する部分なので、短期間で改善するのは難しい気がします。
レジ袋を海洋放棄していた状況を考えると、有料化によってある程度は減らせるかと思います。しかし、レジ袋がなくなったとしても、食品の梱包袋など、他のプラスチック袋のポイ捨ては減らないことでしょう。
そのため、海洋ゴミ対策としてどこまでの効果があるのか、懐疑的です。
どうすればいいのか?
以上のように、レジ袋の有料化によってある程度の改善にはつながるかもしれませんが、大幅な改善とはなりそうにない、というのが私の見解です。
レジ袋を含めて、プラスチック袋全体での対策が必要かと思います。
自然分解できる素材の袋もあるようですし、スターバックスがプラスチックストローを廃止したように、もっと大きな規模での対応ができればいいんでしょうね。
例えば、プラスチック袋を製造している全メーカーが、自然分解できる素材の袋のみを製造するようになると、まったく違った成果が得られると思います。
コストの問題などもあるので簡単なことではないでしょうが、そういったことを考えていくべき段階に来ているのではと感じました。