今日は、アルコールの選び方について、まとめてみたいと思います。アルコールといっても、飲む方ではなく、除菌や掃除につかうエタノールについてです。
飲む方のアルコールについての情報を期待していた人には申し訳ありませんが、今回の内容、結構知らない人もいると思いますので、よろしければこのまま読んでみてください。
エタノールを使うシーン
エタノールの利用シーン、まず思い浮かぶのは、病院で注射するときの消毒ではないでしょうか? 誰もが経験したことがありますよね。
一般家庭での利用シーンも、探してみると結構あります。以下に思いついたものをリストアップしてみますが、まだ他にもあるかと思います。
除菌に使う
- 調理前にまな板や包丁を消毒する
- インフルエンザの時期、帰宅したときに手を消毒する
- 浴室でカビが生えないように消毒する
掃除に使う
- 水では落ちない油汚れを拭き取る
- 油性マジックで書いたものを消す
- スマートフォンやタブレットの画面を綺麗にする
- カメラのレンズを綺麗にする
エタノールは2種類ある
市販されているエタノール、「無水エタノール」と「消毒用エタノール」の2種類があります。私が普段使っているのは次の2つですが、これ以外のものでも、どちらかになります。
無水エタノールはその名の通り、水を含まない高純度のエタノールです。一方、消毒用エタノールは、水で薄められています。
無水エタノールは殺菌力が弱い
さて、問題は除菌するときに使うエタノールです。「純度が高い方が殺菌力があるのでは」と考えて、無水エタノールを使っている人もいるのではないでしょうか。
これ、間違いなんです。水で薄めたエタノールの方が、殺菌力が強いです。無水エタノールだと、消毒しているつもりで、実はできていなかった、という場合もありますので、除菌が必要なときには、消毒用エタノールを使いましょう。
なぜ無水エタノールだと殺菌力が弱いのか? それは、エタノールは揮発性が高く、すぐに揮発してしまうからです。殺菌するには、エタノールが菌にしばらく触れている必要がありますが、すぐに揮発し、気体になってしまうと殺菌効果はなくなります。
消毒用エタノールは水を含んでいますので、揮発するのに時間がかかります。しばらく液体のまま残ることができるので、その間に殺菌が完了するといった理屈です。